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バティック染付け技法別解説

 ろうけつ染め
 手描き(トゥリス)
 型押し(チャップ)
 型押し&手描き(コンビナシ)
 プリンティング製法(サブナロン)
 おまけ バティックお手入れ法

■■ろうけつ染め
インド更紗から派生し独特の魅力を持つようになったバティック(ジャワ更紗)。
その特徴は、染織方法にあり。
ろうけつ染め・・・蝋「ろう」を防染剤に用いた染物。

防染とは多彩な模様を染める時、それぞれの色が混ざり合わないようにすること。
ろうけつ染めには蜜蝋や木蝋などの蝋「ろう」が用いられる。


ろうけつ染めの独特の美しさ、特徴はろうの亀裂にあり、
染色工程で偶然にできる「ろうの割れ目」に染料が入り込んで生ずるもので
様々な変化を見せることから亀裂染めとも呼ばれている。


製造工程での特徴は、ろうを置く前に生地の下処理に手間をかけるところ。
■下処理
1.水洗い。
2.煮沸して布地を柔軟にする。
3.豆油と灰汁で布地を練り、表面を滑らかにするために再び糊付けする。
4.最後に木の台にのせて木槌で叩く。


■次にろう置き・・・ここで手描きや型押しの技法が登場。
手描きの技法 
溶かした「ろう」をチャンティンという道具に入れ、(細い管が付いている)
そこから流れ出る「ろう」で巧みに布面に細かい模様を描いていく。
ちょっとでも手元が狂うと「ろう」のしずくが流れ落ち、染め上がったあとシミのようになってしまう。
ジャワではこのシミを「プーラン(月)が出ている」と呼ぶ。


■次にろう伏せ、色染め
防染する部分を「ろうで伏せる」工程に入る。
伏せる部分の面積に合わせて色々な大きさのチャンティンを使い分ける。


それぞれの地方で多少の違いはあるが、
例として・・・
1.藍を染める為にそれ以外の色の部分を藍で染まらないように「ろう」で布面を覆う。(ろう伏せ)
2.藍の染料にひたす。
3.次に茶で染める部分の「ろう」をナイフのようなもので削り落とし
更に、藍で染まった部分をろう伏せしてから茶色の染料に浸す。


・・・と、このように染料別に繰り返し染められる。
多色であればある程、ろう置き、ろう伏せ、ろう落しの工程が繰り返される。
染色が終わると熱湯でロウを落として完成。 




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■■手描きバティック=バティックトゥリス
■トゥリスとは手描きの意味。
チャンティンという線描きの道具で一枚一枚丹念に手描きをして染めていく。
一枚が出来上がるまでに数ヶ月、緻密なものは1年かかるものもある。


■特に、数種類のチャンティンを用いて製作されたものは、模様表現に精緻を極め、
その技術の完成度は、他のアジアの中でも類をみないものだと言われている。
■両面描きと片面描き
正式な製法は、
表裏両面にロウで描き込む両面描き。
表と裏のろう描きがぴったりと一致していて
表裏の区別がつかない。
現在の比較的安価なものは、
ほとんど片面描きのもの。
柄が緻密で多色使いのものほど高価になる。
■両面描きバティック
上の画像が表。
←こちらが裏側。

■この雨雲柄のバティックは片面描き。
裏側は、少しかすれた感じになっている。

■手描きバティックはなぜ値段が高い?
手間と時間をかけたものは、
そのまま価格に反映する。
製法は両面描きか片面描きか
その中でも、
チャンティンの(手描きの)線の
なめらかさ、模様の緻密さ、
染料は、天然染料か合成染料か
使われている布地の質など様々な要素で決まる。また、流通量が少ない、入手困難な地域のものも値段がたかい。
■上・右のバティックは
両面描きの裏側を撮ったもの。
この線のなめらかさ、模様の緻密さは、
高級バティックの部類に入る。
また、 オランダ統治時代を描いたもので
流通量が少なく、マニアが泣いて喜ぶ?逸品。
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■■型押しバティック=バティックチャップ
チャップという道具は、専門の職人さんが銅のテープ状になったものを
図案通りに曲げてこしらえる繊細なもので
布の表用と裏用の2つセット。片面押しと両面押しがある。
■ジャワでは
19世紀中頃から使われるようになった。
手描きを能率化したもので、
チャップ(銅製のスタンプ)をろうに浸した後、
正確な位置にチャップを連続して押し、模様を捺していくなかなか見ごたえのある職人芸。
■サロン一枚仕上げるのに
手描きだと、数ヶ月かかるのに対し、
型押しでは一週間に20〜30枚はできるそうだ。
■手描きに比べると
柄が均一で単調な仕上りだが、
科学染料の導入により現代風のデザインや色使いの物もどんどん取り入れられ
比較的手に入れやすい値段で、
いろいろと楽しめる。
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■■型押し&手描き(コンビナシ)
■型押しの後、手描きを施す技法
■ハイレベルなコンビナシの一枚。
一枚のバティックに手描き(左)
型押し(下)が施されている。
■一般的には、
手描き部分が多いほど高価になる。
型押し部分が両面押しであったり、
使われている布地によっても値段は違ってくる。
精巧なものは手描きと見分けがつきにくいため、
現地では手描きとして売られていることもある。
しかし、ハイレベルのものは、
粗雑な手描きよりも美しいものがある。
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■■プリンティング製法(サブナロン)
■布に直接スクリーン印刷を施したもので、一度に大量生産が可能。
下は数百円から安価で手に入り
豊富な色使いで、取り扱いが簡単、
比較的色落ちが少ないので、服地に向いている。


■機械生産で「ろう」を使用しないので、「ろうけつ染め」という本来の意味からは外れる。
「更紗模様の布地」と解釈すると誤解がない。
■これは、プリントもの。
表面は、ツルツルしており、
裏側がかすれているので、
素人にも見分けがつく。っとどっこい
最近では手描き風に見せたものもあり、ジーッと見ないとわからないものも出回っている。


■バティックの条件
染織研究家によっては見解が分かれている。
・模様や色調が「異国的」であることを重要な条件とする人
・技法を重視してする人。
専門家のあいだでは、前者のほうが一般通念とされているようだ。
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■■おまけ・・・バティックのお手入れ
簡単に言うと、水で単独、手洗い、絞らずそのまま干す!洗剤を使う場合は中性洗剤で!


■インドネシアでは、水洗いだけの事が多い。お湯では染料が落ちすぎてしまう。
(ローカルは川で洗っているらしい)
ひどい油汚れでないかぎり、水洗いだけでも十分。
3回に1回くらいの感じで中性洗剤を使って洗うのがいい。


■必ず色落ちするので他のものとは分け、単独で洗う。
塩又は酢を少量入れると何となく色落ちが少ない。(ような気がする)


■絞らず水がたれたまま干す。ここで軽くシワを伸ばしておくとよい。
ご注意:垂れる水も染まっている。したがってベランダなど干す場所も染まる。


■数時間で乾く。


■アイロンかけ
ろうが残っている場合があり、
直接アイロンを当てるとろうが溶けてシミのようになることがある。
新品の場合は特にご注意を。
アイロンをかけなくても、軽く霧吹きで湿らせてからきちんと畳んでおくと
布の重みである程度シワはとれる。


■色移りした場合
”色がつきやすいけど落ちやすい”ので、もし色移りしてしまったら、何度か洗ってみると
完全には落ちないが、案外きれいに落ちる。


■保存方法
よく乾かしてからしまう。
そして時々はパァッと広げて眺める。(虫干し)
管理人は、防虫も兼ねてアタのかごに収納していり。茶箱などもよい。
(アタのかごは通気性が良く、バリでは古くから衣類や果物を保存するのに使われている。)




サイト内関連ページ:


 バティック・ジャワ更紗の魅力と歴史


 バティック・ジャワ更紗産地別解説


 バティックサロンの巻き方


 参考文献
関連サイト:
▼知識

 Studio Pace
ジャワ島北岸チルボンのバティック工房にて、
質の高い手描きバティックの製作をされている賀集さんのサイト。

 中田ゆうこの
ろうけつ染め絵画の世界

バティック情報が充実していてバティックギャラリーは見ごたえがある。
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良質なバティックを扱うお店
 BALIYA
ジャワの中心やロンボック島より提携を結んだ製造業者から
直接仕入れたバティックやイカットを多数取り揃えている。

 バリの風
状態の良いオールドバティックを探している人はマメにのぞいて見て。
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